keep Stepping

Lean Startupやgrowth hackを学びながら、サンフランシスコで仕事をゲットするか作り出す事を目標に日々奮闘中。

Keep looking, Don't Settle.  |  Everything else is secondary.

お金を払うということを一時的な消費としてではなく、地域経済への投資と考えると思考が少し変わってくる。

前にAP bank fesという夏フェスがあったのをご存知でしょうか?

2005年から始まり、8回目の2012年を最後に終わってしまったんですが、8年連続で僕も参加していました。気持ちのよい夏空の下、ビールを飲みながら芝生に寝転ぶ・・・至福の夏の時でした。

このAP Bank fesがきっかけでAP Bankの活動内容・コンセプトを知りました。

 

一番感銘を受けたのが、「お金の流れ」について。

 

「消費」を「点」としてではなく、「線」として捉えられると付加価値を乗せることが出来る。

僕はそれまで消費は「点」という存在で、「お金を出して欲しいものを買う」。ただそれだけでした。 でもこのフェスはちょっと違ってました。

 

フェスで出た利益はAP Bank資金源となり、環境に優しい、配慮したプロジェクトに投資していくものでした。しかも、フェスで買えるものは全てオーガニックだったり環境負荷に配慮した食べ物、飲み物、プロダクトばかりでした。

 

僕は初めてお金を使うことに対しての概念がここで変わりました。

お金は循環し、そして意図した方向へお金を持っていくことができるんだ、ということを初めて知りました。体験しました。

消費ではなく、「環境へ投資する」という感覚。。

その投資した見返りに商品を受け取る、という不思議な体験でした。女性にとってショッピングはストレス解消になる、なんてよく聞きますが、僕はこの体験を通して初めてこのフェスにお金を使うことが気持ちよくなっていました。

CSV(Creating Shared Value)の概念にも似ていますが、この消費を点として捉えるのではなく、線としてつなげることで、プロダクトに対する付加価値が生まれていました。

 

僕の住民税は何に繋がっているのか・・・?

そんな初めてのAP bankが終わり、僕は大学院を卒業して新卒としてWebマーケティング企業に入社し、東京の世田谷に引っ越しました。

 

それから約5年間、僕は住民税を世田谷に納め続けていました。

 

世田谷はただ「会社が近いし、友達と遊ぶにもアクセスが良さそう」っていう簡単な理由で住んでいました。特に世田谷区内で遊ぶことも無いし、家はただ寝るところ、っていう感じでした。もちろん家庭があればまた違うんだろうなとは思いましたが。。

 

鎌倉に引っ越した理由の一つとしてこの住民税というのがありました。

 

どうせ税金取られるなら自分の好きな地域に使ってもらいたい、と思ったんです。ただ観光してお金を落とすだけではなくて、住んじゃった方が家賃/光熱費/水道代/住民税など基本的な全てのお金が鎌倉に流れていくんです。

 

AP Bankのお金の流れの感覚で言うと、住んでいることが社会貢献になっている感覚になってました。事実、「限界集落」なんて言い方をされている地方の町村は観光だけではなく移住者を求めています。その地域に訪れる理由が「観光」と「移住」ではCompletely Differentなわけです。

 

観光は、観光資源があれば人がやってきますが結構一過性のものだったり、季節ものだったりと不安定な要素を多分に含んでいます。メンテナンスも大変ですしね。

 

移住は、定期的な消費をしてくれる人がその町村に来てくれる訳ですから経済の輪が少し大きくなるんですよね。

 

観光に一番必要なのは観光資源ですが、移住に必要なのはそこに住んでいる人が作り出す雰囲気ってやつでしょうか。そこに共鳴すれば移住しちゃった方が楽しいって思えるんでしょう。

実際僕が鎌倉に移住したのは、鎌倉に訪れていて少し鎌倉に友達ができたからでした。そしてカマコンバレーの存在も大きかったです。意外とIT関係の人が鎌倉に住んでいたというのも鎌倉面白いなと感じた一つの理由です。

 

住民税とか考えると直接その場所に住んじゃう、っていうのが一番手っ取り早い地域貢献なんです。でももし好きな場所が2つ以上あったら・・・どうしましょう。体は一つですからね。住むと言うことは究極の地域に対する愛情表現なのかもしれません。笑

 

・・・っとちょっと話がそれましたね。笑

 

僕が言いたかったのは、AP Bankで「お金を使う」=「環境に良い」という直結した関係を地域に応用して、「お金を使う」=「地域の活性化になる」という構図を普段の消費レベル、観光や地域イベント以外の所に持ち込めないかなぁ、ということなんです。

つまり、お金を使う時に地域を意識するということはどういうことなのか・・・?

その辺をまとめたいと思います。

 

今僕が持っている仮説。

僕が今感じている、というか考えている仮説が以下の3つなんです。

 

  1. お金の流れは変えられる
  2. 消費に対する意識を変えることは付加価値創造に繋がる
  3. お金の流れがオープンな方が人はお金を出したがる

 

 

「単なる消費」が「環境への投資」と僕の中で変化したように、この「単なる消費」に対する意識改革の種を作ることで地域活性化につなげられるのではないかと考えています。

 

例えば、1L100円の水を買う時にこんな表示がされていたら消費は変わるでしょうか?

もちろん味や価格での差別化はありますが、ここでは味・価格はほぼ変わらないものとします。

 

<商品A>を六本木で買う

・神戸市 30%  (生産地)

・目黒区 55%

・港区 15%

 

<商品B>を鎌倉で買う

 ・ツェルマット(スイス) 50% (生産地)

 ・足立区 40%

 ・鎌倉市 10%

 

商品の生産地表示は必須ですが、この水を買うことによってどの都市にどれだけお金が流れることになるのかが見えると、ちょっとまた概念が変わってくるかも?なんて思ってます。実現方法は今のところさておきですが(泣

 

こんなプロダクト単位でのお金の流れを一つ一つ計算出来るか!と言われると確かに難しいので、会社単位で考えるのも一つの手かも知れません。四半期に一回定期的にアップデートをかけてこの会社はどの市町村にどれだけお金を落としているのかを決算報告書のようにアップデートをしていくのです。その割合をプロダクトに反映していく。

 

・・・非現実的なことかもしれませんが、ここをクリア出来たとして話を先に進めます。

 

そうなるとこの会社のプロダクトを買うとこの市町村にお金が回るぞ、という考え方になるのです。自分が生まれた場所や住んでいた地域、旅行で訪れた地域は自然と愛着が出てくるのが人ってもんですよね。

 

これが実現できると東北にお金を回すのも実に簡単なことになってきます。

みんなが意識できるんです。何も支援は募金だけじゃないんです。東北のモノを買ってビジネスを支援することが何よりのサポートにつながるんじゃないか、なんて思います。実はこれもそれも東北のものだった、なんてこともあるかと思います。東北のものを買っても実際にどれだけ東北の方にお金が回っているのか僕らは知りません。そんなことをオープンにするだけでもっと東北にお金が回っていくんじゃないかなと。

 

つまり、先の仮説になぞってまとめると、

  1. 地域に落ちる分配率を可視化する
    →お金の流れが明確化され消費者の行動が変わる。
  2. お金をその地域に流す、それが社会貢献・地域貢献になるという体験を作る
    →付加価値
  3. ある地域のファンの人はそのある地域に落ちる商品をより買いたくなる
    →かもしれない

 

この「地域を意識した消費」はこれからホントに大事になってくると考えているので、なんとかしてこれは実現したいです。。さっきも書きましたが絵に描いた餅です。どうやって実現できるのか。。誰かヘルプミーです。。

 

今回は「消費」という視点で「地域ハック」の考えをまとめてみました。

次の記事は商品の検討軸と地域の関連性についてもう少し考えてみたいと思います。

 

 改めて上から読んでみたけど長文駄文だな・・・こういうことをちょっと繰り返して洗練させていこう・・・。

 

蛇足。 

「地域経済」でちょっといろいろリサーチしてみたらこんなページが見つかりました。

地域経済とは - はてなキーワード

つまり、適材適所、背伸びはするな。と。求めすぎてもいけないけど、何もしないと廃れていくから長所はちゃんと的確につかんで伸ばさないとね。ということ。 なんか保守的w