keep Stepping

Lean Startupやgrowth hackを学びながら、サンフランシスコで仕事をゲットするか作り出す事を目標に日々奮闘中。

Keep looking, Don't Settle.  |  Everything else is secondary.

鎌倉体験を通して今考えていること、「地域ハック」。

僕は鎌倉が大好きです。

(サンフランシスコに来ておきながら何なんだお前という感じですが。。)

 

まぁこんなことを言うと、「どういうところがいいの?」とよく聞かれます。

それを言われて初めて僕も「なんでだろう」と考えるようになりました。

 

鎌倉の魅力・・・エキサイティングな街、鎌倉。

簡潔に言うと、「ヒト」「モノ」「カネ」が揃っているんです。

その中でも一番の肝が「鎌倉好きな人が集まっている」というところでしょうか。

 

僕の場合、最初は「昔住んでたから」程度の理由だったんですが、住み続けて、鎌倉の人たちと交流をするにつれて、もっと鎌倉のことが好きになっていったんです。

これって趣味を共にする人たちと会話するのと同じことと同じ感覚なんです。サークルとか同好会みたいな感じで、鎌倉市が存在している。鎌倉が好き、っていう集まり。だから普段の話も楽しい。そんな感覚になることが多々ありました。

 

この「鎌倉好きな人」とリソースである「ヒト・モノ・カネ」の相互作用でとても良い循環、新陳代謝が行われているのではないかと思います。

 

「ヒト」・・・鎌倉の中で事業を行う人、カマコンバレー、生産者の方々

「モノ」・・・鎌倉の自然、寺社仏閣などの観光資源や鎌倉で生まれている製品・野菜

「カネ」・・・観光で落とされるお金やiikuniなどのクラウドファンディング

 

上記の「ヒト・モノ・カネ」があって、「鎌倉好きな人」がそれをとてもHackしている、使い倒している。そんな感覚がとてつもなく楽しかったんです。特にカヤックさんや村式さんを始めとした鎌倉IT企業がカマコンバレーを作って鎌倉の中の循環を促すためのハブとなって機能しているというその存在はとても大きなものでした。

そんなこともあり、僕が移住した2010年の時からどんどんワクワクするような都市になっていきました。古い歴史のある都市であるにも関わらず、新しい取り組みやつながりができていく、そんなエキサイティングな街、鎌倉。こんな体験がもっと僕を鎌倉好きにしてくれました。

 

外からも愛される街、鎌倉。

鎌倉は年間1,900万人が訪れる言わずと知れた観光都市。でも、観光資源が豊富にあるから、そりゃ愛されるよ、とかそういう端的なことを言いたい訳ではないんです。

ここで鎌倉市が行った取り組みの一つにとても興味深いプロジェクトを紹介したいと思います。

 

古都・鎌倉をもっと素敵に!「かまくら想い」プロジェクト始動!!(限定100名!あなたの名前が鎌倉のワンシーンになる) | ファンドレイジングサイト JustGiving(ジャストギビング)

簡単に述べると、「鎌倉市に10本の案内看板を立てたいから1人1万円、計100万円集めたいです。支援者はその看板に名前が載ります」と言うこと。

 

市役所の方がクラウドファンディングを利用する、ってのが面白い。税金でも出来なくはないと思うのですが、こういう形で資金が集まってしまうのは地域を愛する人が多くいる証拠にもなるし、名前が残せるというのはその支援者の方に対してもアイデンティティを与えることになるんだなと。

 

後日、鎌倉市の観光課の方と話す機会があって、このプロジェクトのことをお伺いしたのですが、実はこのプロジェクトを支援した人の半分は鎌倉市外の人だったそうです。一万円という決して安くない金額なのに。衝撃の事実。

 

住民以外の方もこのプロジェクトに参加する、そんな愛される街、鎌倉。

 

 

最近いろんな所で地域活性化、地域発ビジネス、なんて言葉を聞きますが、「なんとかしてその地域の中でがんばろう」、とか「地域の中で何かを興して外の人を呼び込もう」、とかとにかく「地域の中でやろう」感を感じています。

 

こんな形でオープンに、市民だけじゃなく市外・県外の人も一緒になって街づくりをしていくってのはこれは面白いなと。一つのブレークスルーになるんじゃないかなと考えています。

 

実は僕は埼玉県熊谷市生まれなんですが、鎌倉が好きだし、友達が住んでる長野の諏訪や鹿児島の霧島も大好きだったりします。でも友達の所に遊びに行ってる時にお金をその地域に落としているだけで、現状その他には特にできることはありません。自分の住んでいる所だけでなく、好きな場所を応援する仕組みがあると、地域経済というか地域の垣根を超えたヒトモノカネのリソースサイクルが上手く回るんじゃないかなと。地域特化クラウドファンディングはその一つの形ではないかなと思っています。

 

 

今興味があるのは「地域をハックすること」

で、今僕が何を考えているかというと、この「地域」「まちづくり」という点に多いに興味があるわけです。

僕は政治家ではないので、政治・経済の話は専門的にはできませんし、これまでは街づくりって政治家がするものだと思っていました。なので全く地域や社会というものに興味がなかったのですが、鎌倉体験を通してその概念がすっ飛んでいきました。

 

で、 「まちづくり」って言っちゃうとなんか固いんですよね。「地域をハックする」っていう言い方がWeb屋としてはなんかしっくりきました。笑

ということで、現在は地域をハックする方法、地域ハッカーを増やす方法を現在模索中です。いっぱいありすぎて。。。なかなか絞りきれないのが現状ですが。。もちろんWebコミュニケーション周りの仕事をずっとしてきたので、その経験を活かしてもっと面白いことできればいいな、なんて思っています。

 

地域をハックすると、普段の生活が楽しくなる。

 

これは僕が4年間鎌倉にいて感じたことでした。これはいわゆる「原体験」と言ってもいいかもしれない。

 

カマコンバレーがやろうとしていることはとてもエキサイティングなことだと思っているのです。「この街をハックしてやろう」、みたいな感じがとてもワクワクさせるのです。

ただ僕の力ではもちろんカマコンバレーを作り出すこともできなければ、ぶん回していく求心力もないので、他の方法で、かつ他の地域も視野にいれたオープンな地域ハック、街ハックの方法を模索していきたいと考えています。

 

まだこの「地域ハック」を上手く言語化できていなくて抽象的なものだったりしますが、もう少し上手く説明できるように具体的なアイデア/プロトタイプを作っていければなー、という現状です。

 

最終的に地域ハッカーが増えると投票率上がるんじゃないか、という仮説。CSV(Creating Shared Value)にも繋がるかも。

あと、そうやって鎌倉が好きになっていく過程でもう一つショッキングな出来事があったのですが、それが「選挙」でした。

 

鎌倉市長選挙が2013年10月に行われたのですが(4年ぶり)、結果は下記の記事にあるように散々な投票率37%・・・。

2013選挙 鎌倉市長選 戦後最低の投票率、午後10時前に開票結果出る - 坊ちゃん奮闘記&おもしろ葉山 - Yahoo!ブログ

10月27日鎌倉市長選: 鎌倉おやじのブログ

鎌倉市長選、37%の低投票率では「市民の承認を得た」とはいえない と断じる朝日。 - 葉山町インサイダー

 

 

正直ショックだったんですよね。鎌倉好きな人が集まってると思ってたのに。意外とそうでもないのかなって。とある一部の人が盛り上がってただけなのかなって。あんまり関心がないのかなぁ。

 

でも地域ハッカーが増えれば、きっと投票率も改善されるはず。これは直接的な効果ではなく、間接的に寄与できればいいな、って考えていることです。

 

ということで今は「SFハック」中です。

ということで、街を好きになるアプローチをたくさん考えているのですが、サンフランシスコでそれが実践できれば最高だなと思って、今はたくさんミートアップに参加しています。とにかくアクション、アクション。

今感じているのは、どこまで行っても何かを好きになるのは「人」ベースだなと。コミュニケーションもそう。「人」中心にどこまで考えられるかということ。「地域」、っていう大きなくくりで捉えるとマクロ過ぎて掴みにくいし、「情報」とか「イベント」とか人以外の観点から捉えると、下手にテクニカルに走ったりしたり視点がミクロに行きがちですぐ自己満足になっちゃう。レベル感、バランス感は大事にしながら考えを練りながら動いていきたいなと、そう思っている日々です。

 

次は「お金の行方」をテーマにちょっとブログを書いてみようと思います。

今情報だったり自分の体験を整理しているところです。この視点で物事を考えると結構ブレークスルーに繋がるものが見えてくるかもしれない。なんて。

 

ということで。

ただ、ただ、今までのぼんやりした想いをまとめたくてブログにしました。とりあえず一歩進んだ感じです。プロトタイプ作り始めるまではもう少し時間がかかりそうですが。。