keep Stepping

Lean Startupやgrowth hackを学びながら、サンフランシスコで仕事をゲットするか作り出す事を目標に日々奮闘中。

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地域活性化を鎌倉を手本に重力理論から構造的に整理してみる。

ちょっと前になりますが、鎌倉観光シンポジウムに参加してきました。

 

鎌倉観光シンポジウム

http://www.city.kamakura.kanagawa.jp/kankou/sympo2013.html

 

ここの第2部の方々の話が聞きたくて参加してきました。

第2部

パネルディスカッション:「舞台となる鎌倉の魅力」

コーディネーター:古谷知之さん(慶應義塾大学総合政策学部准教授)

パネリスト:藤沢周さん(小説家、法政大学教授)

     :小山賢太郎さん(漫画家、日本漫画家協会参与漫画集団所属)

                 :加藤史子さん(じゃらんリサーチセンター主席研究員)

 

第2部の話では様々な鎌倉の魅力が語られていましたが、特に印象に残ったのはじゃらんリサーチセンターの加藤さんの話でした。

(加藤さんは「雪マジキャンペーン」の仕掛人をした方で有名)

 

 

住んでよし、訪れてよし

この言葉を初めて聞きました。

最近の観光は「その土地に暮らしている人のような旅」を求める人が多いそうです。

 

観光とは「光を観る」と書くように、まずは観光客は光を観たくて訪れます。るるぶやまっぷるなどに載っている所謂「ゴールデンルート」なるものがそれにあたります。

 

鎌倉で言うと、

とか。たくさん光がある魅力的な所。

 

でも何度も訪れて行くと今度は「光を観る」じゃなくて「光を探しに行く」というフェーズに移るそうです。

 

そうやって、裏路地に予感が作られて行くのかなとなんとなく感じました。

 

加藤さんによると、

「住んでよし、訪れてよし」という言葉の、「住んでよし」が最初にくるところが良いですよね。

確かに住んでいる人が良いと思わないと光は生まれないですよね。非常に共感しました。

 

鎌倉の「当たり前」が実は鎌倉の魅力

 

ということも言っており、鎌倉を愛する人が当たり前に行っていること全てが外の人からは魅力になるものだ、と。

それはお寺に座禅に行ったり、海にサーフィンに行ったり、というだけでなく、ゴミの出し方やマナーなども含まれています。全てが心地よいコミュニティ形成を促すものとなり、魅力を醸成しているのが鎌倉だ、と。

 

鎌倉は「重力が強い」場所。

鎌倉は「鎌倉を愛する人」が多く移住してきて、なおかつ年間1,900万人もの人が集まる場所。

自然や歴史、寺社・神社という光だけでなく、柔軟に人を受け入れる「器」があるのだと思います。

 

人が集まるから重力が生まれる、というと乱暴ですが、

この「重力」を生み出す仕掛けには非常に興味があります。

 

 

その「重力」は「予感」という言葉で置き換えられるのだと思います。

 

「予感」はやがて「期待」に変化し、「行動」へと促す源泉。

「行動」になって初めて街の中で可視化され、それが誰かの「予感」につながって行く。

そういうことが絶えず行われている希有な都市が鎌倉なんだなぁと。

 

4つの力。地域活性化を重力理論から構造的に整理してみる。

私は文系なので理系の分野はさっぱりさっぱりなのですが、ある時から物理学や生物学に興味が湧いて文系にもわかる理系本をちょこちょこと読んでいます。

 

 強い力と弱い力 ヒッグス粒子が宇宙にかけた魔法を解く

 

 この本によると、世の中には物質に影響する「力」が4種類あるそうです。

と、その前に「物質が何からできているか」という話が出てくるのですが、

 

分子=複数の原子

原子=原子核と電子

原子核中性子と陽子

 

 

という形でどんどん細分化されていきます。

そして、それらの物質間に働く力が定義されています。

 

・強い力:中性子と陽子をくっつける力。核力。

・電磁力:原子核と電子をくっつける力。

・弱い力:原子同士をくっつける力。分子構成力。

・重力:質量を持ったもの全てにある力。質量が高いと空間を歪ませることもできる。

 

 詳しいことは本なりネットなりでたくさんあるのでここではここまでしか書きませんが、鎌倉のようなリアルの「場」にはいろんな力が働いているなぁと、この本を読んでとても考えるようになりました。

鎌倉には重力が発生していて、それに引き寄せられる人がたくさんいるのだと。

「質量を持った人」=「鎌倉に光を見た人全て」

と捉えると、下記のようなレベル感で構造的に「地域」というのが成り立ってくるのかなと思います。

 

強い力:自分の興味のある分野が同じ人の結びつき。チーム。

電磁力:人と人の結びつき。コミュニティ。

弱い力:鎌倉に対する愛。期待。

重力:光を感じている人全てに働く力(質量を持った人)。予感。

 

4つの力が揃って、それぞれきちんとワークして初めて地域って活性化するんだなと思いました。どれも不可欠な力。

強い力が働く場所が多くあるほど、多くの予感が生まれるのかなぁと思います。

強い力の最たるものが家族。

その他、サッカー少年団やおっちゃん草野球チーム、NPO、、、などなど。考えてみるといろんなチームが存在しているなぁ。

 

その結果、

が形成され地域活性化、つまり「住んでよし」が実現できるのかなと思います。

まさに鎌倉はお手本。やれることがたくさんある魅力的な場所になっています。

 

 

最後に。

私もまずは手始めにカマコンバレーという「チーム」に参加して、

何ができるのかを模索して行きたいと思います! 

レベルを分けるとそれに対する課題も結構対策とれるのかも。

グロースハックのAARRRモデルと組み合わせて考えるともっと面白いかも。

 

参考:

「AARRR」モデル徹底解説 (PROJECT DESIGN 月刊事業構想) - Yahoo!ニュース BUSINESS